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【講演・セミナー】神戸大学法科大学院・未修者コース新入生向けガイダンス

当事務所の牛見和博弁護士が、神戸大学法科大学院・未修者コース新入生向けガイダンスを行いましたので、ご報告いたします。

 

講 師  牛見和博(弁護士・中小企業診断士・ファイナンシャルプランナー)

テーマ  痛快!司法試験合格法2013

開催時期 平成25年4月1日(月)

場 所  神戸大学

対 象  神戸大学法科大学院・未修者コース新入生

 

その後の新入生懇親会には、教授の先生方、OBの先輩方、法科大学院在学生などが多数参加し、未来の法曹を目指す新入生たちと、司法試験に向けた心構えや、将来の夢などについて、熱く語り合いました。

 

当日使用したレジュメは以下の通りです。

 

第1 司法試験合格のポイント

◎ 出題範囲,出題形式,出題傾向,採点基準,成績評価方法等は決まっていて,解答にも一定の型が存在する。

◎ 合格してからも,一生かかっても,わからないことはたくさんあるので,全てのことを理解しようとする必要はない。みんなわからないから大丈夫。

 

第2 司法試験合格のための勉強法

◎ 過去問などを通じて,出題範囲,出題形式,出題傾向,採点基準,成績評価方法を分析することが大前提。並行して,常に自分の実力を把握することに努めて,合格レベルとの差を常に意識する。

◎ ロースクールの授業以外に,自分の勉強をする。

◎ 択一・論文を通じて,条文・基本概念・判例の理解が最も重要。また,基本的な定義やキーワードについては暗記が必要。

◎ 全体を知ることにより,個々の部分が理解できるものも多いので,早い段階で一通り目を通しておくことが肝要。

◎ 同じ勉強を繰り返し行うことが必要。1回で全てを理解・定着させようとしても無理。最初は2割~3割の定着であっても,2回,3回,4回・・・と繰り返し行うことにより理解・定着ができる。

◎ 繰り返し回すツールと参考文献的なツールとを明確に区別する。

◎ 手を広げすぎない,完璧を求めない,細かい論点にこだわらない,試験に出ることと出ないことの区別をする,長時間だらだら勉強しない。

 

第3 司法試験合格のための本の選び方

◎ 判例・実務(通説)が学べる本であれば基本的には何でもいい(最初は,予備校本,マンガ,小説なども可)。読みやすく,わかりやすく,かつ,できれば薄い本を選ぶ。特に最初は,図表やイラストが多用されているものを読むことが望ましい。楽しく勉強できることが最も重要。

 

第4 司法試験合格のための択一対策

◎ 条文に網羅的にあたることが基本中の基本。条文の趣旨・要件・効果を一つ一つ勉強すること。素読したり,テープを聞くなど,条文そのものに触れる。

◎ 百選レベル,重判レベルの判例は,基本書等に引用されている際に参考文献としてあたり,判例の事案と判旨(特に結論とキーワード)を押さえるレベルでよい。

◎ 過去問を出来る限り早い時期に数多く,繰り返し,解くこと。また,本番同様の時間で解く。

 

第5 司法試験合格のための論文対策

◎ 論文についてもインプット中心とする。基本知識がなければ論文は書けない。基本知識があれば論文は書ける。

◎ まずは答案の形や論述の流れというものを知る。そのためには薄い論文問題集を読むことなどが考えられる(同時に基本的な論点を網羅することもできる)。

◎ 科目ごとに,論文を書く上で重要な定義・内容,キーワードを覚える。

◎ 定期的に(1週間に1系統(大問2問)程度)は問題演習をし,書く力をつける。特にあてはめは書けば書くほど訓練になる。

◎ 本番同様の時間で解くことにより,時間配分や自分の書ける分量を見極める。

 

第6 司法試験合格のための答案の書き方

◎ 説問に答えることを目的とすること。論点を拾うことは目的ではない。また,問いに答える上で必ずしも論点が発生するとは限らない。

◎ 解答時間の範囲内で出来る限り丁寧に基本的知識(条文の趣旨・要件・効果,基本概念の定義・内容,判例の規範)及びあてはめを論じる。特に,条文を常に意識し,条文の指摘は絶対に忘れない。

◎ あてはめが最大の得点源であることを理解し,あてはめに重点を置いて答案を作成する。あてはめに重点を置く分,問題提起や規範定立の理由付けは簡潔(一言程度)になっても構わない。

◎ 問題提起を行う意味(説問の意図を理解していることを採点者に伝える)を考える。問題自体から問われていることが明らかな場合には問題提起は不要。

◎ 簡潔で読みやすい記載を心がけ,一読して意味が通じるような文章を構成する。